山から持って帰ったツル科の植物を広げていると義父が来て
「まあー、懐かしいなあ。つづらじゃあなあかな!」
ニコニコしながら一本のツルを持ち上げた。
「ちぃさぁやあ、あんたいったいこれほどの物をどうするんかな。」
私が、カゴを編んでみたい胸を伝えたところ、
「そりゃあ、カゴを編むんじゃったらこのつづらじゃいな。これ以外のものじゃあ駄目でな。」
義父の話によると、昔はつづらで、背負いかご、腰かご、台所で使うメゴ、牛が仕事中に草を食べないようにする為に口に当てるものを作ったり、山では紐やロープの代わりとしても使われ、又、胃薬に成るというので煎じて飲んでいた話等をしてくれた。
私は、これだ!! と思った。

コメントをお書きください