私は、今後どこでカゴ編をするのだろうか。
考えるうちに改めて津和野の「つづら工房」から持ち帰ったツルを見た。
すると、ツルに虫やカビが生えていたのだ。
これは大変な事に成ったと思った。
この課題を克服しない限り、次のステップは踏めない。
いったいどうする!
具体的に案を練った。
いくつかの工程を加える以外ない。
それには、ある程度の設備が必要だ。
当然膨大な費用がかかる。
其の上、設備が整ったからと言って、課題の克服に繋がるという保証はない。
全身が硬直した。
お金はない。借り入れに頼る以外ない。
そこには、女性であり、嫁であるが故の厳しい現実があった。
そんな中、私は既に線を引き始めていた。
最低限の設備を整えるためには、どの程度のスペースが必要で、どのくらいの費用が掛かるのか知りたかった。
繰り返し、繰り返し書いた。大工さんの指示に従って書いた。
「うん、出来るかもしれん。」
そして、正式な図面が引かれ、見積もりが出た。

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